b型肝炎に関するお金について

一時は大きな社会問題にまで発展したb型肝炎ですが、2011年に国が責任を認めてから給付金を請求することができるようになりました。治療には決して安くない費用が必要ですが、国が起こした問題の解決策の一つのため、給付金は支払われます。

ここでは、b型肝炎の給付金に関する歴史的背景、給付金を請求するための方法や流れを、分かりやすくまとめて紹介しています。

b型肝炎とは

b型肝炎は血液や体液が介入して感染するウイルスです。名前の通り、感染すると肝臓に影響をきたします。b型肝炎は一過性の感染で終わるもの、生涯感染が継続するもの、2つに分別することができます。b型肝炎で問題視されているのが後者で、血液や体液を介して感染するため、患者の取り扱いには一定の注意が必要となります。

国内のb型肝炎の患者数は多く、持続感染者は130万人と言われています。他国と比べると患者数は横ばいで急増していませんが、死亡の原因に繋がるウイルスには間違いありません。また、患者は年齢に関わらず居ます。

高齢者、幼児も感染する可能性はあり、老人ホームや幼稚園など集団生活を送る施設の中で、感染者が一人でもいる場合、体液や血液から感染する可能性があるため、患者が出血した場合、湯船に浸かった後、使用する食器や医療器具など、接触する可能性のあるものは正しく取り扱う必要があります。

b型肝炎は給付金が貰える

このようにb型肝炎は一度感染すると大きな負担となる病気ですが、国から給付金を貰うことができる病気でもあります。ただし、b型肝炎で給付金を貰う場合、4つの条件を満たさなければなりません。まず、B型肝炎に持続感染している方です。

前述の通り、b型肝炎といっても一時的な症状で終わる場合もあるので、給付金を貰えるのはより負担の大きい持続感染の方のみになります。二つ目の条件が、満7歳になるまでの間に集団予防接種を受けた方です。これは、集団予防接種とb型肝炎ウイルス感染の因果関係が理由になります。

集団予防接種は感染者の血液や体液に最も近くなる場所で、感染リスクも高くなります。ただし、正しい対処をしていればこのリスクは抑えることができるので、国からは給付金という形で補填をしているのです。三つ目の条件が、昭和23年7月1日から昭和63年1月27日の期間内に、集団予防接種を受けた方です。

この期間、注射針の使い回しにより感染が拡大したという背景があります。注射器の使い回しは、感染経路である体液と血液の接触に当たり、感染リスクが最も高くなる場面でもあります。四つ目の条件が、集団予防接種以外の感染原因がない方です。

給付金は、過去に国側が行ったことに対する責任を認めた形です。このため、国が関わった感染原因でないその他の感染経路、例えば母子感染や輸血などで感染した場合、給付金の対象になりません。ただし、給付金対象者から母子感染している方や、給付金対象者の相続人は、給付金支払いの対象になります。

b型肝炎給付金の背景と歴史

国内でb型肝炎が蔓延したのは、過去に注射器を使い回したことが原因の一つとして挙げられます。これに対し、国は1972年から輸血や血液製剤用血液のb型肝炎スクリーニングが開始されました。1986年には母子感染事業が実施されることになり、菌保有者は減少していきます。

しかし、b型肝炎の感染経路が全て潰れたわけではありません。依然として菌保有者は存在しており、そこから感染する方はゼロではないのです。特に、事業を行っている母子感染予防処置の徹底、性感染対策の強化が必要と言われています。

感染者が増加しメディアが取り上げるなど、b型肝炎患者が表に出てくることにより、b型肝炎の感染は社会的に大きな問題へと発展します。2011年、当時の首相であった管直人氏が国の責任を認めました。これまでb型肝炎患者は裁判を続けており、国側は初めて責任を認め、謝罪を行います。

やがて具体的な解決に向けて動き出し、そのうちの一つが給付金の支払いです。給付金の支払いは法に基づくもので、2012年1月13日から施行されているのが「特定b型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法」です。

給付金は患者の病状などにより異なりますが、最大で一人につき3600万円、約43万人に支払う見込みとされています。

給付金を請求するための流れ

気になるのが給付金の貰い方です。給付金を貰うためには、感染者であることを証明するために様々な書類が必要となります。これらの書類を揃え、国家賠償請求訴訟を提訴します。名前の通り、請求先は国です。まず訴状を作成します。

訴状には、給付金の請求額や病態などを記載し、裁判所に提出します。給付金支給の条件を満たしていることを証明するために、これらの書類は必ず必要になります。正しい記載内容の書類かどうか、しっかり確認してから裁判所へ提出しましょう。

次に、裁判所が期日を指定し、給付金支払いのための和解手続きが行われます。既に国側が責任を認めているため、普通の裁判のように争うことはありません。この間、必要な証拠を追加で提出することを求められる場合があります。

これに従い書類を提出しましょう。書類が全て提出され、かつ条件を満たしていると確認された後、和解が成立します。和解成立後に和解調書というものが作成されます。これが判決と同じような効果を持っています。和解調書が作成された場合、記載された内容に従い手続きを行う必要があります。

和解が行われた後、社会保険診療報酬支払基金へ給付金の支払い請求が行われ、この後、対象者へ支払いが行われます。おおまかな流れとしては以上となります。しかし、給付金を貰うためには様々な書類が必要となり、裁判所に赴き訴状の作成、裁判の手続きが必要です。

給付金を貰う方法

上記のように、給付金を受け取るには煩雑な流れと専門的な知識が必要となるため、基本的に給付金の請求は弁護士を通して行われます。近年ではb形肝炎給付金の請求訴訟に強い弁護士も居るので、より確実に手続きを行いたい方は弁護士選びからしっかり行う必要があります。

弁護士への依頼は、まずその弁護士事務所へ電話やメールで連絡を取ります。相談料は無料という弁護士事務所もあるので、気軽に相談することができます。給付金が貰えるかどうか分からないという方でも、まずは弁護士に相談することから始めましょう。